2007年05月15日

日本保釈支援協会への行政対応

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少し古い記事で、恐縮ですが、日本保釈支援協会に対して、金融庁がある種の(?!)行政指導に乗り出している事が、分かりました。

日本保釈支援協会が、行っている保釈金の立替が、「貸金業」に該当するとの判断をした模様です。なんとも不可解と言うか、不可思議な出来事ですが、まずは、毎日新聞からの報道記事を読んでみましょう。

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保釈保証金:「立て替えは貸金業」金融庁が業者に登録指導※

 刑事被告人が保釈の際に裁判所に納める「保釈保証金」の立て替えが急増している問題で、金融庁が、先駆的に業務を始めている有限責任中間法人「日本保釈支援協会」(東京都中央区)に対し、貸金業登録するよう指導していることが分かった。「立て替え」の仕組みが、金銭消費貸借に当たると判断した。日弁連は保釈を認めない「人質司法」を打破する運動に乗り出しているが、保釈支援事業の妥当性とあり方は、法曹界での論議も求められている。

 同協会は、被告親族らから「手数料」を受け取り、被告弁護人を受取人にして500万円まで立て替え金を支給する。弁護人はこれを裁判所へ納付し保釈を認めてもらう。判決後は、裁判所から返還された保証金を協会に返納する。被告が逃亡するなどして保釈金が没収されると、申請者が協会に弁済する。

 同協会は「この制度は貸し付けではなく立て替え。貸金業ではない」との立場だが、金融庁は「被告親族、弁護人と協会の間の金銭のやり取りは金銭消費貸借に該当し、貸金業規制法の適用を受ける」との見解だ。

 基本の立て替え期間を2カ月間とし、150万円までは手数料4万9000円、200万円までは6万6000円など、50万円ごとに段階的に手数料を引き上げている。この手数料を金利として計算すると、年利が20%近くなり、「年利15%」(元本100万円以上)とする利息制限法の上限を超える。

 同協会は「利用者の増加に伴って手数料を値下げしてきたし、将来はさらに下げたい。しかし、資金面からさらなる値下げはすぐには難しい。利益目的でやっていないことを分かってもらいたい」と困惑している。

 同協会は、非公益で非営利目的の法人格である有限責任中間法人として04年4月に設立。登記簿によると▽保釈保証金の立て替えおよび代納▽被告人の基本的人権擁護の啓発とPR活動−−などを目的にしている。役員には弁護士らが名前を連ねている。

 立て替え件数は04年度の55件が05年度は314件、昨年度は823件と急増している。他の業者も同協会の立て替えの仕組みを参考にしており、金融庁の判断はこれらの業者にも影響を与えそうだ。【渡辺暖、宮川裕章】

毎日新聞 2007年4月17日 3時00分

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以上が、報道内容の全容ですが、物言いをつけてきた行政機関が、法務省ではなく、金融庁と言うのが、ミソですね。

まずいくつか押さえておかなければいけないのは、

@日本保釈支援協会以外にも、保釈金の立替業務をしている機関が、いくつかあり、(ほとんどが民間であり所定の手数料を取っている。)その数は、年々増え続けていると言う事。

A日本保釈支援協会は、「非公益で非営利目的の法人格である有限責任中間法人」と言う形態をとっており、営利目的の利息と言う考え方は該当しないと言う事。

B「立て替金」の手数料率を、年利換算すると、貸し金業の利息制限 法で定められている法定利息を、超える利率になってしまう事。



@については、他の組織が日本保釈支援協会の方法論をほぼそのまま 踏襲している為に、まず大元を説き伏せて、のちに芋づる式に他の組織まで、同じ網に掛けようとしているように思われます。

Aについては、こうした事を、ある程度予測した上で、事前に「非公益で非営利目的の法人格である有限責任中間法人」と言う形態にて発足させた経緯があるのではないかと思いますが、まあ日本特有の事前の根回しが、不十分だったのではないかと言う事が言えますね。

Bこの部分も大きなネックですね。確かに、立替の手数料とは言え、素人目に見ても、「高いな。」と言う感は否めません。これから徐々に低くなっていくとしても、ならば最初からこのあたりの数値は、織り込んだ上で、クリアしておかなければいけないのかもしれません。



 法曹界が以前から、問題視している、被告人の権利である「保釈」を中々認めない司法制度というのは、「人質司法」であると言うテーゼも絡めて、今後どのような展開を見せていくのか、大いに注目して行きたいと思います。


posted by ほう at 15:18 | Comment(0) | TrackBack(1) | 保釈コラム
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